診療案内
アレルギー性結膜炎
アレルギー性結膜炎とは、外から入ってくる異物に対して、眼が過剰に反応することで起こります。
眼のアレルギーを起こす原因物質としては、ハウスダスト、花粉などが主です。ハウスダストの中にもいろいろなものがあり、ダニや動物のフケや毛、カビなども含まれます。
花粉症を起こす植物としては、スギ、ヒノキ、ブタクサが有名ですが、カモガヤやヨモギなどもアレルゲンです。
アレルギー性結膜炎の症状では、まず、眼やまぶたがかゆくなります。目をこすったり、かいたりしていると次第に痛みが起こり、目の異物感(ゴロゴロするような感じ)が現れます。
アレルギー性結膜炎の治療方法は、抗アレルギー剤の目薬で治療が行われます。
症状が強い場合には、ステロイドが入った目薬を使用することもあります。
また、点眼のみでアレルギー性結膜炎の症状が改善しない場合、アレルギー症状を抑える内服薬を飲むという治療を併用されることもあるようです。
流行性角結膜炎(はやり目)
結膜炎には人にうつる結膜炎とそうでないものがあります。
ここでは、人にうつる結膜炎、流行性角結膜炎(はやり目)について説明致しましょう。
- 症状
- ・ 目の充血
・ 朝に大量の目やに
・ 涙目
・ まぶたの腫れ
・ 症状が重いときには耳の前にあるリンパ節の腫れ
・ 目のゴロゴロ感や痛み - 治療方法と注意事項
- ・ 抗菌剤やステロイド剤の点眼
・ 手をよく洗い目をこすらない
・ お風呂は最後に入る
・ タオルなどの共有はしない
この結膜炎はアデノウイルス8型などのウイルスにより引き起こされ、潜伏期間1~2週間経た後発病し、治るまで2~3週間かかります。
必ずお近くの眼科に受診をし、他の方にうつさないよう十分に注意をしながら過ごしていただくように気をつけて下さい。
結膜下出血について
結膜下出血とは、結膜下の血管が破れ出血したもので、充血とは異なり、白目部分がべったり赤く染まります。
多少、目がごろごろしますが、痛みなどはありません。
原因はさまざまで、高血圧の方や、目をこすったり、お酒を飲みすぎたりすると出血することがありますが、特に思い当たる誘因がなくても出血します。
結膜下の出血では、眼球内部に血液が入ることはなく視力の低下の心配もありません。
治療は特になく、出血が自然にひくのを待つかたちになります。
出血が気になり、どうしてもの場合は血管収縮剤を使い、目立たなくさせることができます。
ただし、例外として金属片やボールがあたったり、転倒などしてぶつけたりしたときなど、打撲によって結膜下に出血が起きた場合があります。
この場合は視力に影響してしまったり、眼球内部に異常をきたしている場合がありますので、精査(眼底検査)が必要です。
ただ、打撲した覚えがなくとも、結膜下出血に気づきましたら念の為、眼科への受診をお勧めします。
結膜結石
結膜結石(けつまくけっせき)という症状を聞いたことがありますか?
この症状は結膜の中に分泌物が固まり黄色い小石のようになった状態をいいます。
これが結膜の表面(瞼の裏)に露出してくると異物感や眼痛が生じます。
露出した結石は自然に結膜から脱落することもありますが、数日しても良くならなければ処置にて除去することが可能です。
- 処置方法
- 麻酔の目薬を点眼した後、針を使用して取り除きます。
時間も数分程度で終わり、麻酔の目薬をさしますので痛みもあまりありません。
慢性的な結膜炎の方に多く、原因としてアレルギーやドライアイなど多岐にわたり特定されないことが多いです。
または体質として結石ができやすい方もいらっしゃいます。
目に違和感などありましたら、結膜結石が出来ている可能性もあります。
症状があった場合は、我慢せずに眼科受診をお勧めします。
麦粒腫(ばくりゅうしゅ)
「ものもらい」と聞くと皆さんもピンとくるかと思います。
瞼(まぶた)にある分泌腺に細菌が入り、感染して化膿したものです。
また麦粒腫は化膿した腺によって2つに分類されます。
外麦粒腫・・・睫毛の根元の脂腺や汗腺が化膿したもの
内麦粒腫・・・マイボーム腺が化膿したもの
- 麦粒腫の症状
- 最初は腫れぼったい、何かができているなどの違和感があります。
次第に瞼が赤く腫れ、強い痛みや痒みを感じるようになります。
炎症箇所に膿を持つこともあり、化膿が進むと腫れた部分から膿が出ることがあります。
膿が出ると腫れが引いて症状は治まってきます。 - 麦粒腫の原因
- 瞼やその周囲についている細菌(ブドウ球菌・連鎖球菌)が感染して起こります。
プールに入った後よく洗わなかったり、汚れた指や手で、瞼をこすったりするとかかりやすくなります。
また頻繁に症状を繰り返す場合は、糖尿病や感染症にかかりやすい病気を患っているか注意する必要があります。 - 麦粒腫の治療
- 抗生物質の点眼や軟膏を塗布し、全身的には内服を服用します。
膿点ができているときは、膿点を細い針先で突いて膿をだすこともあります。
人に移ることはありませんので通常通りの日常生活を送っていただいて構いません。